最近ではAGA専門のクリニックのテレビCMが流れるほど、AGAという言葉が広く認知されてきています
しかし、ハゲ=AGAではなく、AGA以外にも脱毛症はあります
AGA以外の原因で脱毛がおきているのに、AGAの治療をしても効果がないので、AGAの特徴などをご存じない方は本記事を参考にしてもらえたらと思います
脱毛症の種類
AGA(男性型脱毛症)
男性ホルモンのジヒドロテストステロン(DHT)の作用によって引き起こされる脱毛症で、前頭部から頭頂部にかけて薄毛になります
AGAは進行性で徐々に薄毛になる範囲が広がっていきます
遺伝的な要素が大きく関わっていると考えられています
本サイトではAGAをメインに取り扱っています
円形型脱毛症
頭部に10円玉大程の円形に脱毛する症状で、1か所であれば単発型、複数か所で見られる場合は、多発型と呼ばれます
頭髪のすべてが抜ける場合や、まゆ毛やまつ毛も抜ける場合など、重度なものもあります
ストレスなどをきっかけに、自身の体に誤って自己免疫反応を起こす自己免疫疾患が原因と考えられています
脂漏性脱毛症
頭皮にニキビができたり、フケがたくさん出るなど頭皮の環境が悪くなることで脱毛する症状です。
過剰に分泌された皮脂により頭皮にいるマラセチアというカビ(真菌)が増殖することで引き起こされると考えられています
栄養障害による脱毛症
髪の毛の成長にはタンパク質やビタミンなどの栄養不足により生じる脱毛症状です
外食やコンビニ弁当が多い方は、栄養バランスが偏ってしまい髪の毛の成長に必要な栄養素が十分に摂取できず脱毛症に繋がることがあります
AGAの判断方法
AGAは前頭部から頭頂部にかけて薄毛になり、次第に範囲が広がっていきます
薄毛になる範囲に特徴があるので、AGAか否かの判断材料になります
また、クリニックで行われている検査についてもご紹介します
遺伝子検査
冒頭でAGAは遺伝的な要素が大きいとご説明しました
AGAを判断する方法として遺伝子検査を行っているクリニックがあります
検査ではAR遺伝子のCAGとGGCという塩基配列のリピート数を調べており、CAGとGCCのリピート数の合計が小さいほどAGAの発症リスクが高いとして判定されます
ただ、これらのリピート数とAGAのリスクに関しての相関関係を否定する研究結果をありますので、参考にする程度でよく、高い費用を払っての検査は不要と思います
遺伝子結果ではAGAのリスクが低いと判断されていても、AGAを発症していることもあり、何も対処をしていないと薄毛が進行する可能性があります。
血液検査
残念ながら血液検査で薄毛の原因をAGAと断定することはできません
ただ、血液検査を行うことで、他の病気に起因した脱毛症状を発見できることがあります
甲状腺の異常など、他の病気により薄毛になったにも関わらず、AGAと判断してAGA治療を進めても効果はなく、また、本来の病気が進行してしまう恐れがありますので、AGA治療初めての方は必ず受けるようにしましょう
AGAの仕組み
男性ホルモンの一種であるテストステロンは、主に頭皮と前立腺に存在する5αリダクターゼと呼ばれる酵素と結合し、AGAの原因である悪玉男性ホルモンのジヒドロテストステロン(DHT)に変化します
このDHTが毛乳頭にある男性ホルモンレセプター(受容体)と結合して、髪の成長を抑えるTGF-βを分泌することで成長するはずだった髪が成長せずに退行期・休止期になっていまいます
遺伝的5αリダクターゼⅡ型欠損症の人に脱毛症が起きないことから、Ⅱ型が脱毛に関係があると推察されています
AGAの治療
AGAの仕組みでもご説明した通り、AGAはテストステロンと5αリダクターゼが結びついてできたDHTにより引き起こされます
なので、まずは脱毛防止するためにDHTが生成されないようにすることが大切です。テストステロンと5αリダクターゼの結合を阻害しDHTが生成されるのを防ぐ薬として『フィナステリド』、『デュタステリド』があり、AGA治療としては非常に有効です
既にAGAが進んで毛髪が薄くなっている場合、発毛を促す薬としてミノキシジルがあり、こちらも非常に有効な薬です。ミノキシジルは血管を拡張させる作用があり、血流が良くなることで毛根に必要な成長成分がいきわたり発毛が促進されます
まとめると以下の二つの対策が必要となります
- DHTによる脱毛作用の抑止…フィナステリドかデュタステリド
- 髪の毛を太くする育毛…ミノキシジル
AGA治療にはほかにもいくつかの治療がクリニックで紹介されていますが、基本的に必要な治療はこの二つのみです。それ以外の治療を行ってもこれら二つの治療以上の効果は期待できないでしょう
AGA治療は基本的に継続して行う必要があり、長期的に大きな治療費となります。なので、治療は必要なものだけを選択することが大切だと思いますので、治療を選択する際の参考にしていただければと思います
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