AGA治療のオーダーメイド処方とは?

AGA

こんにちは、今回はAGAクリニックのWebサイトで目にする、オーダーメイド処方について解説したいと思います

 

AGAクリニックのWebサイトでは「患者ひとりひとりに合った最適な治療を行います!」や「数百パターンの中からあなたにあった…」などの説明をされているクリニックがあります

こう言ったひとりひとりに合わせて薬を処方することを「オーダーメイド処方」と呼ばれています

「オーダーメイド処方」と聞くと、すごく効果が期待できそうな気がしますが、オーダーメイド処方について内容を良く理解すると、クリニックの目的が見えてきます

 

オーダーメイド処方とは?


オーダーメイド処方とは、医師や毛髪診断士などがAGA患者を診察し、ひとりひとりにあわせて薬を処方することをいいます

 

AGA患者でも以下のような項目が患者によって違います

・年齢・性別

・AGAの進行状況

・頭皮の状態

・健康状態(基礎疾患)

・生活習慣

 

オーダーメイド処方はこれらを総合的に判断して、最適な薬を組み合わせて処方します

処方する薬は、フィナステリド(デュタステリド)、ミノキシジルに加えて、クリニックオリジナルのサプリメント(ビタミン剤、亜鉛など)などになります

 

オーダーメイド処方の仕組み


クリニックのオーダーメイド処方の説明として「処方パターンは数百以上!!」などという見出しが出されたりしています

実際に数百パターンの治療とはどういったものなのでしょうか

 

例えばあるクリニックで以下のような治療メニューがあるとしましょう。

・フィナステリド

・ミノキシジル(内服薬)

・ミノキシジル(外用薬)

・サプリメントA

・サプリメントB

・サプリメントC

 

まず、最初にフィナステリドの処方パターンを考えてみます。

 

フィナステリドには分量が0.2mgのものと1.0mgのものがありますので、患者は”0.2mg”、”1.0mg”の2通りの選択肢があります。(服用しないという選択肢はここでは除外しています)

また、 フィナステリドにはジェネリック医薬品が複数存在しますが、クリニックAでは4種類のジェネリック医薬品を扱っていたとして、それぞれ0.2mg、1.0mgがあるとすると、以下の通りとなります

 

フィナステリドのパターンだけで10通りとなります

 

他の治療についても同様の考え方で、例えばミノキシジル(内服薬)で3通り、ミノキシジル(外用薬)で3通り、各サプリメントで2通りあるとすると、合計で567通りとなります

 

果たしてこれらのパターンに意味はあるのでしょうか??

患者からすると、分量は確かに重要なポイントかもしれませんが、正規品にこだわりがなければ安いジェネリック医薬品を選択しますし、ジェネリック医薬品の製薬会社をこだわる人など少数ではないでしょうか

こういったあまり意味のないパターンも含めて「数百パターン」という表現をし、オーダーメイド処方と呼んでいます

 

オーダーメイド処方を謳う理由


なぜクリニックはこういったあまり意味があるとは思えない治療パターンを持ち出して「オーダーメイド処方」などと説明しているのでしょうか

クリニックの目的を考えてみましょう

 

理由①他のクリニックよりも発毛効果を期待させる


こちらの記事でも紹介していますが、AGA治療はデュタステリド or フィナステリド+ミノキシジルの服用でほぼ完結します

 

また、ミノキシジルは最初は低用量から処方し、効果が薄れば用量を増やすのが一般的です。さらに、扱っている薬も基本的に同じなのでクリニックによる差異はありません

つまり、クリニックによって効果を差別化することは難しく、あとは薬の安さ勝負となってしまいます

なので、オーダーメイド処方というキャッチフレーズで、いかにも他のクリニックよりも効果が期待できるような表現をするのです

 

理由②他のメニューを追加しやすくする


繰り返しとなりますが、基本的なAGA治療はデュタステリド or フィナステリドとミノキシジルの服用で十分となりますが、クリニックとしてはそれ以外のメニューも組み合わせることで利益をあげたいところです

そこで、オーダーメイド処方と呼ぶことで、サプリメントなどのメニューを患者にお勧めしやすくなります

例えば単身の男性であれば、日ごろの食事は栄養バランスよく採れているかなどを問診し、採れていないようであればサプリメントなどを勧めるなどが良くあります

サプリメントなどは取らないよりは多少マシかもしれませんが、それによる劇的な効果は期待できません

それに、わざわざクリニックで割高のものを購入しなくてもDHCなどで安く購入すれば問題ありません

 

終わりに

 

オーダーメイド処方はメニューの組合せの中から個人に合った薬を処方することを指しますが、デュタステリド or フィナステリドとミノキシジルで十分なため、メニューの組合せ総数にあまり意味はありません

オーダーメイド処方ということで、『他のクリニックより発毛効果を期待させること』と、『他のメニューを追加購入させること』に狙いがあります

「患者ひとりひとりに合った最適な治療」というのは嘘ではありませんが、誤解を与えるような表現ですので惑わされないようにしましょう

 

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